1月後半、右近の白拍子花子を観ました。

たまたまですが、真正面のとても近いところから見ることができました。


所化たちが登場して鐘供養の話をして、直ぐに白拍子花子の舞。乱拍子は厳かな中にも、ふとした眼差しが何だかとても妖艶。どことなくこの白拍子にはただならぬ存在て見入られたら、魂持って行かれちゃうような感じがしました。


鞠唄、鞠のが何だか円盤くらいのキレの良さ。はんなりよりもすっきり。でもきまるところではやはり妖艶。花笠はさらっと行って何と言っても恋の手習が見事でした。


ここは、たっぷりと情で見せます。

常に去って行った男の人への想いがあってはっとするような一途さ。蛇体となるのが分かるような気がしました…それを見事に踊りという身体表現に昇華している…


後半はちょっと違うけれど、七世芝翫さんのように、きちんと計算された、踊りのそのもので見せるタイプのような気がしました。羯鼓は、スピード、リズム感が一つになって、山尽くしもスッスッと進む。ただたのめから後、鈴太鼓から鐘への恨みがあらわになってから…が凄くエネルギッシュ。この辺りはちょっと荒々しかったかなぁ。気がついたら鐘の上。そんな感じでした。


今までにない新しさのある、白拍子花子の誕生でした。