こんばんは、公に義を貫くことを志としています赤磐市議会議員、公義の志 佐々木ゆうじです。
みなさまご存じの通り、現在社会において、エックス(旧ツイッター)、フェイスブック、インスタグラムを始めとするSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)や個人の広報媒体であるブログなどは一定以上の社会的な地位を占め、米国大統領が外交問題についてツイッターに投稿すれば、それに対して問題視された国の元首や国連事務総長がツイッターで反論するなど、正に言論空間となっています。
この言論空間には表現の自由や思想信条の自由が保障されているため、様々な意見が投稿され、時に炎上という形になります。
また秘匿性が高い仕組みになっていることから悪意に満ちた投稿も多数行われ、過去には自殺する事案も数多く発生しています。
このような現状を踏まえて、
私たちはSNSにおける投稿についてネットリテラシーを高める努力を続ける必要があります。
さてそういうなか、地方議員の発信する投稿について規制してはどうかという言論が一部であります。
もちろん地方議員であっても国会議員であっても、公開の場で誰かを誹謗中傷したり、恣意的にデマを流したり、誰かの名誉を傷つける行為は許されませんので自制は必要だと思いますし、自制を効かせず誰かの名誉を傷つけるような行為は民法や刑法で裁かれるべきだと思います。
しかし議会内(国会内)で発生することについては、基本的に公開が原則ですし、賛否を明らかにすることは有権者の知る権利になります。これを規制することは憲法にも抵触することにもなり、規制を求める側の都合によっては「有権者に知られたくない」行為を議会の権力で封殺することになります。
そういう言論に対して、下記に私の考えをまとめてみました。
すこし長文になりますが、最後までご一読いただければ幸甚です。
記
「議会が、議員による“議案の賛否をSNSで公表する行為”を禁止しようとした場合に生じる法的リスク」
結論から言えば、禁止や規制規定をつくること自体が重大な違法リスクを伴うため、実務的にはほぼ不可能。
■ 1. 憲法21条「表現の自由」の重大な侵害リスク
議員が自らの賛否を有権者に説明する行為 は政治的表現そのもの。
政治的表現は表現の自由の中でも最も強く保護される領域で、
制限は極めて厳しく審査される。
● 禁止規定が直面する主張
・議案にどう賛否したかは議員の政治活動の中心であり広報の核心
・有権者に対し説明する権利・義務がある
・SNSは現代の主要な政治的言論の手段
・「禁止」は過剰な制約で、必要最小限性を満たさない
・これにより、違憲の可能性が高い規定となる。
■ 2. 地方自治法に反するリスク
地方自治法は議会活動の透明性を重要視しており、採決結果は本来公開情報。
● 公開されている情報を「議員が発信してはいけない」とするのは不合理
地方自治法の趣旨(住民の監視・公開原則)に逆行し、議会の透明性を損なう
ことから住民の知る権利を不当に制限と評価されるリスクがある。
また議会規則は
・議場の秩序
・会議の運営
を目的とするもので、議会外でのSNS行為を直接拘束することは、本来の制定権
限の逸脱とみなされる恐れがあると解されるのが一般的。
■ 3. 違法な「政治活動の制限」と評価されるリスク(公職選挙法との関係)
議員のSNS発信は 政治活動の一部。
賛否を説明することは選挙時の公約評価・次回選挙の判断材料となるため、これを議会が制限すると、
・不当・正当な政治活動の制約
・特定議員の選挙活動への不利益や利益
・特定会派に有利・不利な効果が生じる可能性
があり、事実上の「政治的中立性を欠く規制」として問題化する可能性が高い。
■ 4. 住民監査請求・住民訴訟の対象になるリスク
SNS禁止規定が制定された場合、住民から
・議会の権限逸脱
・表現の自由侵害
・不当な政治活動の制限
・議会運営の透明性の阻害
などを理由に監査請求 → 訴訟に発展する可能性も高くある。
※もちろん議員自身が裁判を起こすケースも十分ありえる。
■ 5. 懲罰が科された場合の「懲罰取消訴訟」の敗訴リスク
もし禁止規定に基づいて議員に懲罰(戒告・出席停止など)を科せば、議員は高確率で裁判に訴える。その際、禁止規定が違法・違憲であれば懲罰も当然に違法となり、
懲罰取消判決 → 議会の権威失墜 → 賠償請求の可能性が生じる。(議会のリスク大)
■ 6. 議会内外からの強い批判・政治的混乱
禁止規定は法的だけでなく、政治的にも大きな問題を招きます。
「議会が情報を隠している」
「議員の説明責任を妨げている」
「透明性を後退させる前時代的規制」
などの批判が起き、マスコミの追及を受けるなどから議会の信頼は著しく損なわれることになる。
“住民が知るべき情報” を議会自身が隠そうとする構図はほぼ間違いなく炎上するだろう。
■ 7. 実務的に機能しない(ザル規制化)
仮に禁止しても、以下のような問題が生ずる。
・SNSの投稿は個人のスマホやPCから行われ議会が監視する権限なし
・発信が匿名・別アカウントで行われたら証明できない
・「賛否を事実として書く」のか「意見として書く」のか境界が曖昧
・証拠収集が困難
・議会規則に違反しても懲罰に耐えない
結果として“ほぼ執行不可能な規制”となり、制定しても実効性なし。
※むしろ知る住民の権利を議会権力が封殺したとのことで批判が起きる。
※都合の悪い情報を権力が潰していると評価を受ける。
■ まとめ(最重要)
議会が「議案の賛否をSNSで公表すること」を禁止した場合、
以下の重大リスクが発生します:
● 憲法21条違反の高い可能性
● 地方自治法の趣旨との抵触
● 政治活動の不当な制限
● 住民監査・訴訟のリスク
● 懲罰取消訴訟での敗訴リスク
● 議会不信・政治的混乱
● 実務的に執行不可能
これらを総合すると、
議会が内部規律として決定したとしても
“賛否SNS投稿禁止(規制)”
を規定化することは、法的にも政治的にも「ほぼ不可能」という結論になります。
以上のようなことから、
これらリスクを超えて規制や禁止を行なう場合は、
多数決による決定では議員の公人としての権利や表現・選択の自由、
あるいは住民の知る権利や公開基本の原則を損ねる無理筋になるため、
投稿内容が誰かを傷つけることにならないよう、
議員個人々が注意を払うという総意(議会内約束)が必要な案件ではないか。
以上です。
皆さまはいかがお感じになられたでしょうか。
(不正や都合の悪いことは知らせない。と住民に疑念を持たれる議会にしてはなりません。佐々木は開かれた議会、熟議の議会、透明性を高い政治を進めて参ります)
公義の志 佐々木ゆうじ
