当たり前の事ですが、政治家は物を作っている訳ではないので、その人が作ったもので政治家を評価するという訳にはいきません。また、提言する政策もその多くがすぐに成果が出るものではないので、その政策だけで評価することも難しいと思います。そうであれば、どういう基準で政治家を評価するのでしょうか?そのことはむしろ読者の皆さんに教えて頂きたいと思いますが、私は基本的には次の二つではないかと思います。

一つは政策立案能力、そしてもう一つはその人の言っていることが信用出来るか否か、言い換えればその人の政治姿勢ではないかと思います。政策立案能力について言えば、時代認識、現状分析能力、そして目指すべき社会像の三点が必要不可欠であると思います。過去、現在、そして理想とする未来をしっかり持って、その未来に至る道筋として個別の政策が存在すると考えるべきでしょう。

これからの日本で言えば、人口が減少し、医療や年金等を支える現役世代が減ることが予想される中で、如何に一人当たりの収入を増やせるか、結果として負担割合を減らせるかが大きな政策立案上の論点のはずです。生産性の向上が求められるのはこうした理由が背景にあるからです。

所得が増えなければ、増加する社会保障料を賄うために、年金の保険料を毎年上げ、場合によっては消費税率や所得税率も上げざるを得なくなるかもしれません。そして、もっと大事なのは行動を通じて、その政治家が言っていることが本当に信用出来るのかを示していくことだと思います。

政治家は、目に見えないものを長い目で作っていく仕事だからこそ、個々の行動が見られており、政治姿勢が大切です。社会に対し公正か否か、身内をかばっているか否かと言った観点から行動が評価されます。