「無所属で出馬するの? どうして?」自民か民主か、政権交代の選挙と言われる中で、「なぜ今このタイミングで?」と思われる方も多いと思います。正直、今回の決断に至るには、私も悩みに悩みました。支持者の方からも、「このままいけば、大臣に任命されるからもう少し我慢してみたら」と助言をいただきました。今まで参議院の十一年間で積み上げてきた経験を実際に試す時が、もうそこに来ているのですから。

しかし、毎晩、床につくと、もうひとりの浅尾慶一郎が問いかけてきます。「自分の意見を殺して大臣になって、それで本当に思う通りの政策が実現出来るのか」「地域のみなさんが衆議院議員へと推挙してくれても状況が不利になれば決断出来ないのか?」「言い訳を言って逃げる政治家を本当に人が信頼すると思うか」半年間の葛藤と自問自答を経て、ようやく自分でもはっきりとわかってきたことがあります。「党幹部の言う通りに動く大臣であるより、逆境の中でも地域に支えられた政治家でありたい」特定の団体、企業だけでなく、地域に住んでいる人に支えられた政治家。地域の有権者と心と心でつながって、信頼に支えられていればこそ、どんな状況にあっても、信念からモノが言える政治家です。そうした政治家は、理論・理屈だけでは超えられない世界にも、迷わず踏み込んでいけるはず。

個人的な葛藤を超えて、あえて私は難しい道を選択します。十三年前、初めて衆議院の選挙に出馬した時から、「夢を持てる社会を作りたい」と申し上げてきました。その自分がここでブレたら、駄目だ。私自身が夢をかかげて、困難にも挑戦し続ける姿を見ていただくことで、みなさんとの信頼の証としたいのです。モノを作らない政治家だからこそ行動がすべてです。

今回の選挙を単なる政権交代だけで終わらせてはいけません。「政権交代のその先にある世界」まで突き詰めること。それは、国全体で物事を決める仕組みを作りなおすことに他なりません。無所属になり、その先の政界再編を目指すことでそれを実現します。

その新しい世界に、浅尾は役立てる政治家なのでしょうか。神奈川4区のみなさんのもとに、わが身を投げ出して、その判断をあおぎたい。

その一念から、今回の衆議院出馬を宣言いたします。