「苔むす森」へ
ひたすら歩いていたら
「さあ、着きましたよ」
ガイドさんの一言で
目の前には
一面の深い緑が飛び込んできました。
深ーく深ーく緑に染まる
木々も岩も苔と共に静かに佇んでいます。
奥のほうまで吸い込まれそう・・・
なんとも言葉がでない
空気がここは特にきれいな感じなんです。
まろやかな
澄み切ったような空気
もちろん車の排気ガスのある都会にはないんだよね。
木の枝までも深い緑に埋もれて
同じ場所を何枚も撮影しました。
私のカメラの腕はまだまだで
それでもこの貴重な体験を残したくて、
シャッターを無心で切りました。
トレッキングコース以外は立ち入りはできません。
苔も自然も守られています。
人が踏み入らないことで、
いつ来ても同じように迎えてくれるのでしょう。
自然は誰のものでもないのかもしれない。
自我のためになんて欲があるのは人だけ。
自然は物言わず
じっと見守ってくれています。
私はおそらく
世界自然遺産で有名だからという自我も正直ありました。
この奥深い世界を見ただけで、
言葉は失い、
私の欲も吸い取ってくれたのか?
この空気感を味わうと深く深く癒されるのです。
人は生かされていることを知るのではないでしょうか?
ここは太古の森
人々の歴史よりももっと古くから息づいている。
”もののけ姫”の舞台のイメージになった場所です。
私も木霊に会えたらなんて、
思うところが浅はかでありますね。
全く分かりませんでした。
心が清らかな方なら見えるのかもしれませんし・・・。
苔むす森が大好きになりました。
写真を印刷して飾ろうと思います。
自然がこんなにも深い愛にあふれていることを間近で感じられただけでも、
しあわせなことであります。
この日は、
6時間トレッキングで下りでひざを痛めて、
体力のなさにも痛感。
ガイドさんからひざバンドをお借りしながら、
さらに転んで打ち身!
ああ、情けなかったですね~。
でも、この日のためにバイト頑張ったんだ。
気合だけで乗り越えました。
翌日は、
さらに10時間トレッキングが待っています。
ひざの痛みが残るようなら、
リタイヤを勧められました。
危険を伴うこと致し方ない、ご迷惑だろうと思いながら、
参加したい思いで祈りながら
就寝しました。
旅の話はその4最終章へ続きます。