βカロチンをサプリメントで摂らない方が良い理由 | 美和ペディアの「細胞が輝くホリスティックヘルス」

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ロサンゼルスのホリスティック栄養士、Miwaです。 OL時代にリウマチ・膠原病を発症。食事療法・心理学・ヨガ等にて1年で難病克服。食のセミナー講師、ヨガ講師を経て、統合栄養学、スポーツ栄養学を専攻。実践で使える食と栄養学、セルフケア、オーガニック情報を発信中

【βカロチンをサプリメントで
摂らない方が良い理由】


βカロチンとは?

黄色、オレンジ、赤色の野菜や果物に
含まれるフィトケミカルです。


βカロチンは数多いフィトケミカルの
中でも、カロテノイドと呼ばれる
グループに入ります。


βカロチンは「プロビタミン」、
つまり、ビタミンになる前の状態で、
体内でビタミンA に変換されます。


ビタミンAの摂取を助ける目的で
マルチビタミンなどのサプリメントに
含まれます。


ビタミンAは肌や目の健康、免疫を
正常に保つのに大切な働きをしています。



カロテノイドとは?

カロテノイドと言えば、
βカロチンの他に代表的なものとして、
リコピン、ルテイン、アスタキサンチン
などがあります。


カロテノイドのもっとも有益な効果
として抗酸化作用があげられます。


抗酸化作用とは、活性酸素による
ダメージから細胞を守る
お助けマンの働きのことです。


βカロチン、ルテイン、リコピンも
抗酸化作用があることで
知られていますよね。


抗酸化作用のあるサプリメントとして
βカロチン、リコピン、ルテインなど
を含むサプリメントが販売されています。


抗酸化物質としてマルチビタミンに
加えられている場合もありますね。


健康的なメリットがあるわけですし、
野菜から抽出したものですし、
一見問題がないように思われます。



βカロチンのサプリの何が問題?

実はカロテノイドは600種類以上
あると言われています。


科学で既に認識されているもの意外
にも、まだまだたくさんあるだろう
言われています。


フィトケミカルの研究の歴史は
まだまだ浅いので、解明できていない
ことの方が多いようです。


例えば、オレンジには170種類以上の
フィトケミカルが含まれていると
言われていますが、

1つ1つの働きについては
詳しいことはわかっていません。


わかっているのは、野菜や果物には
私達が知っているより、もっともっと
沢山の栄養素があって、それぞれに
健康上のメリットがあるという事です。


黄色、オレンジ、赤、濃い緑の
野菜や果物を食べることで、
何百種類のカロテノイドが摂れる
と言うことなんです。


ところが、サプリメントで摂る場合は
1種類しか摂れません。


野菜、果物から摂った時と比べれば、
数種類だけを選んで摂ったところで、
たかが知れているわけです。


サプリメントでカロテノイドを
摂った気になっているのは、
非常にもったいないことなんです。


さらに、カロテノイドを食べ物から
摂った場合の効果にはエビデンスが
あるとされますが、

抗酸化物質をサプリメントで
摂った場合の効果は証明されていません。




問題は他にもある

カロテノイドの中で
ビタミンAに変換されるのは
αカロチン、βカロチン、
βクリプトキサンチンです。


中でもプロビタミンAとして
ビタミンAサプリやマルチビタミンに
よく使われるのはβカロチンですね。


ビタミンAの1日の摂取量には
上限が定められています。


サプリから摂る場合は、
1日のβカロチンの摂取量にも
上限があります。


野菜や果物から摂る場合は上限が
ありません。


βカロチンは体が必要な量だけ
ビタミンAに変換されると言われており、

ビタミンAの形で摂るよりは
過剰摂取のリスクが少ないと
言われています。


そうは言っても、摂りすぎることに
メリットはありませんし、
やはり摂りすぎはよくありません。


特に喫煙者においては、βカロチンの
過剰摂取と肺がんの関連性がレポート
されています。


安全のためにもサプリから摂る
βカロチンの1日の摂取量が
2500 IUを超えないのが無難だと
言われています。


レバーやあん肝などをよく食べる人は
βカロチンやビタミンAのサプリは
必要ないですし、むしろ摂らない方が
良いでしょう。



メリットがゼロのサプリはないかも
知れませんが、リスクがゼロという
サプリメントもありません。


サプリメントを摂る = リスクを摂る

ということです。


サプリメントを摂るかどうかは、
自分に必要かどうかはもちろん、

メリットとリスクのバランスを
考える必要があります。


リスクが高くてメリットがそれほどでも
ないものは明らかに「ノー」です。