ホリスティック系の認定資格について | 美和ペディアの「細胞が輝くホリスティックヘルス」

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ロサンゼルスのホリスティック栄養士、Miwaです。 OL時代にリウマチ・膠原病を発症。食事療法・心理学・ヨガ等にて1年で難病克服。食のセミナー講師、ヨガ講師を経て、統合栄養学、スポーツ栄養学を専攻。実践で使える食と栄養学、セルフケア、オーガニック情報を発信中

アメリカにおける

ホリスティック栄養士やヘルスコーチの資格について、

 

勘違いが多いようなので、

これらの職業の資格・認定について、正確な説明をしますね。

 

 

まず、アメリカは州によって法律が全く違います。

 

なので、医療資格でも何でも、

州の認定が必要なライセンスに関しては、

国家試験ではなく、州の試験を受けて州から認定をもらいます。

 

栄養士系で州の認定資格があるのは、

Registered Dietitian (RD)、

Clnical Nutritionist などです。

 

ホリスティック栄養士やヘルスコーチは

国家資格でも州の資格でもありません。

 

 

ホリスティック栄養学は、

往来の栄養学とホリスティックな観点から見た栄養学を

統合させた新しい分野の栄養学で、


まだ州の資格にまで発展していないエリアなのです。

 

要するに、民間資格のようなものです。

 

 

民間資格に関する法律は州によってぜんぜん違います。

 

これ、すごーく大事です。

 

なぜなら、アメリカの多くの州では、未だに

ホリスティック栄養士やヘルスコーチはおろか、

代替医療全般的に許可されていないからです。

 

例えば、ナチュロパスのドクターは、

カリフォルニアでは医療資格として認められていますが、

認められていない州では

ドクターとして認められません。

 

なのでそういった州では

ホリスティック栄養士を含め

ヘルスコーチも

ナチュロパスドクターも

 

営業することができません。

 

 

カリフォルアは比較的一番自由な州で、

 

例えば、「ホリスティック栄養士」という職業に対する

州の規制がありません。

 

営業することは認められていますが、民間資格の範疇に入ります。

 

州の試験も認定もない。

言いかえれば、州のライセンスは必要ないということです。

 

 

なので、ホリスティック栄養士や、ヘルスコーチなど、

いろいろ呼び方はありますが、何と呼んでもいいわけなんです。

 

法律に触れる名前でない限りは、ですが😆

 

何と呼んでもいいのですが、使ってはいけない言葉というのが存在します。

 

例えば、registered dietitian, 

registered nutritionist, 

couselor, 

therapist など。

 

医療ライセンスと勘違いさせるような紛らわしい呼び方でないこと、

そして職種内容とかけ離れていないことが条件ですね♬

 

 

で、よくみなさんが「ホリスティック栄養士の資格」とか、

「ヘルスコーチの資格」とか言っているのは、

全部、民間の協会や学校が出している資格です。

 

現在のところ、ホリスティックヘルス系の協会はピンキリで、

 

メンバーの高いスタンダードをキープしているところもあれば、

年会費さえ払えば認定を出しているところもあります。

 

協会に属さなくても、属していても、民間資格は民間資格なので、

自分のことを「ヘルスコーチ」や

「ホリスティック栄養士」と呼ぶことができるわけです。

 

 

もちろん、信頼性のある学校で勉強して卒業し、

それなりの試験(例えばボード認定を受けるための試験など)に合格し、

信頼のおける知識と経験がある人のみが持つべきタイトルです。

 

 

学校を卒業したから、協会に認定されたからと言って、

許可されている業務の範囲は変わりませんし、

名乗って良いタイトルの範囲も厳密的には変わりません。

 


その職種やタイトルに対して、

州のライセンスが義務付けられているかどうか。

州のライセンスが必要ない場合は、

州の法律でその職種の営業が認められているかどうか。

そして、認められている業務内容の範囲を把握すること。

 

が重要なポイントになります。

 

 

ヘルスコーチの学校で、自分の学校が

米国政府認定のホリスティックヘルスコーチ認定が取れる

唯一の学校で、それ以外の人がヘルスコーチを名乗ることは違法。

 

のようなうたい文句を言っている学校があるとのことですが、

真実ではありません。

 

実際にアメリカで営業している学校で、

そのような真実に基づかないことを堂々と言っている学校はないはずです。

 

実際に言っていたら営業停止されているはずだからです。

 

 

「ホリスティックヘルスコーチは、米国における正式な資格の名称で、

公認されていない者が勝手に使用することは許可されていない」

 

というのも真実ではありません。


 

「正式な資格」と言っても、民間資格です。

 

ヨガ講師の資格が民間資格なのと同じです。

 

社会的に認められた職業であるのは真実ですから、

正式といえば正式ですが、

資格・認定が政府の管理下にあるのではありません。

 

 

ヘルスコーチの学校はたくさんあって、

それぞれの学校や協会が資格・認定を出しています。

 

その資格を使って営業することが認められているかどうかは、

自分の住んでいる州の法律次第なんです。

 

民間だから悪いとか、州の資格だから良いというのではなく、

資格によって、許可される業務内容が違うだけです。

 

 

自分の経営する学校だけが特別だと宣伝している学校は、

「競争の世界」でビジネスをしている感覚だと思うのですが、

 

それだと業界は発展しません。

業界が発展しないと、結果、自分のビジネスも発展しません。

 

 

資格は業界を守るため、

自分(療法士など)を訴訟などから守るため、

業務内容を明確にするため、

 

そして何よりも、

クライアントさんの安全を守るためにあります。

 

 

資格は競争するためにあるのではありません。

 

同じ業界の他社・他校と競争しようとするのではなく、

協力しあって業界全体を盛り上げていくべきなんですね。

 

 

ここまでお読みくだされば明確だと思いますが、

 

「米国政府認定のホリスティックヘルスコーチ」

というものは、そもそも存在しません。

 

何回も言いますが、「民間資格」ですから、

民間の協会や学校が出している認定資格です。

 

そして、州によって、

その民間資格に基づいて営業できるかできないかの

法律が違います。

 

 

これからアメリカで

ホリスティック栄養士、ヘルスコーチ、ウェルネスコーチなどの、

ウェルネス系の職業に進みたいと考えている方は、

 

まずは自分が住んでいる州の法律がどうなっているのか

を調べる必要があります。

 

州によっては、それらの職業で営業すること、

そのタイトルを名乗ること自体がダメな場合もあるからです。

 

 

これからホリスティック医療や統合医療を含め、

ウェルネス系の業界はどんどん需要が増えて発展して行くでしょう。

 

業界を大きくして、ヘルスケアのオプションが増える世界を作るのが私の夢です。

 

 

21世紀は選べる時代です。

 

将来的に法律も変わって行くでしょうが、

ウェルネス業界が発展するためには、それを実行するプラクティショナー達が、

 

自分の仕事に関する法律と、

Scope of practice (業務内容の範囲)を把握していること

 

大変重要になってくると同時に、

 

「競争の世界」ではなく、

「協力の世界」を目指すのが業界発展のキーとなると思います。