高山きゅうりは伝統野菜です。
どこのお店にも種は売っていませんので、自分たちで次の年にちゃんとつなげられるように、種どりをします。形や色がきれいな高山きゅうりを選び、種がしっかりできるまで放置しておきます。あまりに綺麗なので、つい収穫したくなりますが、我慢です。
放置しておくと、枕かな?と思うほど大きなきゅうりになり、徐々に黄味を増したきゅうりになります。
しっかりとした種になるまで暫し放置です。
伝統野菜であるがゆえに、高山きゅうりの種はどこのお店にも売っていません。また、村外での栽培もできないよう、大切に守られています。
私達は農業を始めた頃に、幸いにも村内の大先輩農家さんに種を譲ってもらえ、栽培を始めることができました。
農に携わるようになってから、自分達がいかに先人たちが幾重にも重ねてきた努力のもとに生きているかということを感じます。
何事も始めることも大変だけど、続けることはもっと大変なんですね。伝統を続けるも断つも現代を生きる自分達次第、というなかで、何年も何年も続いてきたことを、この先も何年も何年も続けられるよう、バトンをつないでいけるようにするには、まだまだ勉強しなければならないことばかりです。