先日鹿児島県の枕崎に行った時、戦艦大和や特攻隊などの、戦争での生き様を見た。

特攻隊員はみんな若かった。最年少は17歳。片道分の燃料だけをつみ、死を覚悟して敵に突っ込んでゆく。映像にも残っているが、特攻隊のほとんどが途中で撃ち落とされているのだ。目的を果たすこと無く海へと散る無念な想い。

資料館には特攻隊員の遺書がたくさん展示されていた。

お母さんへ。今はとても清々しい気持ちで仲間と楽しんでいます。あと二時間後にはこの世にいないとは思えないほど笑っています。

このような役に任ぜられ光栄だ。

こんな言葉が、多くの遺書に見られた。正直、「本当か!」と思った。今の自分と同じ歳の人が、死ぬ覚悟ができてるって。本心なのだろうかと。遺書からはどことなく、大きな不安やもの悲しさが伝わってくるのである。


散る桜 残る桜も散る桜


確かにそうだが、みんな恐怖心や不安はあっただろうとぼくは思っている。

昨日、映画・男たちの大和/YAMATOを観た。これで最後、この人の温もりを感じられるのはこれで最後。と確信した時の、家族、恋人、友人の様々な心情がリアルに描かれていた。戦艦大和が沖縄に行く前の、船員最後の上陸シーンである。

広島県呉港の造船所でつくられた、世界最高の戦艦、大和。

沖縄から帰ってきたら結婚しよう。広島でずっと待っている。そんな約束を交わし、激しい戦場から奇跡的に帰還したが、ずっと待っていてくれた彼女は原爆で命を落とす。なんという運命だろう。

戦争とはなんだろう。
単に相手を打ち負かすものなのだろうか。自分たちの過ちから、気づき、学び、よりよい未来を作るためのものになったのではないか。もしそうならば、その時代、命をかけて戦った先輩たちに、感謝である。

sho