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『絶対貧困』(石井光太著、光文社)、『秋月記』(葉室麟著、角川書店)

 この5月に読んだ本から、この2冊をご紹介します。

 

1 『絶対貧困―世界最貧民の目線』は、スラム、物乞い、ストリートチルドレン、売春婦の生と性…1日1ドル以下で暮らす人々と寝起きを共にした著者が、最貧民の目線で貧困地区に生きる人々の生活に密着して、その生と性を分析して描写したものです。

 

 【世界全体で】

  1日1ドル以下で生活している人                     12億人(約5人に1人)

  1日2ドル以下で生活している人                     30億人(約2人に1人)

  飢餓状態にあるか、不安定な食糧供給に依存している人

                                                      8億4000万人(約8人に1人)

  読み書きができない成人

                                                      8億4000万人(約8人に1人)

  飲料用の水が利用できない人             16億人(約4人に1人)

  保健医療サービスを受けられない人                  8億人(約8人に1人)

 

 【先進国と途上国の比較】

  ・医者の割合

     先進国             350人につき1人

     途上国             60000人につき1人

  ・妊婦死亡数(10万人あたり)

     先進国             8人

    途上国             450人

  ・5歳未満児死亡数(1000人あたり)

     先進国             9人

    途上国                     145人

  ・平均寿命

     先進国                     約76歳

    途上国                     約55歳
 この地球で生活している人々の現実を示されると、この豊かな日本で生活して いる私は、この豊かな日本に深く感謝とするとともに、自分のために職業を通じ て最善を尽くすことにより、社会に奉仕することが大切であると思いました。
 最貧民の地区での人々の生き方、行動について、正しい生き方か行動か、誤った生き方か行動かの、正誤の概念は、倫理、道徳、理念などその視点によって大きく変わることが多いです。また、今の日本においても、ホームレスの増大、スラム化など、貧民地区が形成されつつあります。そのうえに、外国人の流入による非定住者の増大、日本人と外国人との婚姻の著しい増加など、日本社会に深刻な問題を生じさせることが必至な問題が、間近に迫っております。

本著を読み、現実を、事実を正しく分析して把握して行くことは、私たちが、人の行動、生活、生き方を正しく理解把握する上で大切なことであると思うととともに、所得格差の拡大、賃金水準の低下、貧民地区、スラムの形成、治安の悪化など、これからの日本が遭遇するであろ う大変困難な問題を予測させるものであります。

当事務所は、長期的な視点で、日本社会の変質をとらえて、「顧客のため」「地域社会のため」、その時その場で最善の判断と行動をすることができるよう長期的な能力構築に注力していきます。

  

 

2 『秋月記』

  私は、5年前に北九州の島原、阿蘇、熊本そして秋月をレンタカーで旅行したことがありました。筑後川流域の城下町で筑前の小京都と言われる秋月。秋月は落ち着いた山あいの小さな街です。江戸時代に造られたアーチ型の石造の「目鏡橋」、伝統を誇る本葛の老舗「廣久葛本舗第十代高木久助」など歴史のある街でした。

  『秋月記』は、この筑前の小藩、秋月藩で、専横を極める家老への不満が高まり、主人公は、志を同じくする仲間の藩士とともに糾弾に立ち上がり、本藩・福岡藩の援助を得てその排除に成功するが、やがて背後に福岡藩の策謀があったことを知り、主人公は一人捨石となる決意を固める、という矜持(きょうじ)を貫く男の生き様を描いた時代小説です。

  5年前の旅行で山あいの城下町秋月の景観とその歴史を知っていたため、「目鏡橋」、「久助」が登場するこの『秋月記』を楽しく読めたとともに、山あいの小藩が独立を保持してかつ治世して行くことの困難さを推し量ることができるものでした。





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