B102 【井深大(ソニー創業者)さんとの対話】

 

 

 

 

阿山>今のソニーについてメッセージをお願いします。

 

 

井深大>変われるときは変わりなさい

だけれどもこれは絶対譲れないと思う

命よりも大切だと思うものがあれば
それがあることをありがたいと思い
それを貫きなさい、さすれば道は開く

 

柔軟性を持つ必要はあるけれども
ただ絶対これだと思うものを

信念として捨てて
いくまでもしなくていい
それは持ち続ける事は
アイデンティティー

人間が人間である故に

一番必要なものであるから


私は決してそれをあきらめはしなかった
信仰に近いような 信じる者があった場合
それが例えば科学であっても

自分の愛する者であっても
愛する人であっても それを貫く事は

道を開くことになる信念

 

 

 

 

阿山>今のソニーは金融に走っていますが

  そのことについてどう思われますか?

 

井深大>変われるものがあるなら

変わってもいい 時代の流れの中で

必要となくなったら

変わってしまったのだから
生き残るためには 変わってもいい

 

でも最終的には ものづくりという中での信念
これをやりたいということを

追い続けるということは

あきらめないで頂きたい

受け入れなきゃいけない

どうしても 金融とかあるならば
 

もちろん

そこも流れとして存続には必要なんだけども
本来もともと何かを発明したり作ったりする
太刀打ちできないということで

撤退するよりは 進めてほしい