『保護者意見の反映で児童クラブの拡充を（12月議会一般質問のご報告③）』１２月の一般質問が終わりました。障がい児を育てる家庭への支援（移動支援事業と就学相談）、学童（児童クラブ）の保護者要望の取り扱い、児童クラブ指導員の処遇改善…

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※こちらの続きです。

ピンク字は答弁に対する私の感想です。

保護者の要望書の扱いはどうなっているの？

質問）学童保育連絡協議会から提出されている毎年の要望・回答について、令和４（２０２２）年度の要望９項目が出されている。この要望の中で、３年以上要望されてきた項目、要望に対する回答、実現した要望項目をうかがう。

答弁）令和4年度の要望書の項目の中で3年以上経年にわたって要望されてる項目は5項目。

①　開所閉所時間の延長について。　回答：自主事業として対応していく

②　入所退所について。　回答：夏休み等の3期休業期間中に限定した入会の取り扱いは行っていないため対応しない

③　長期休業期間中における食事昼食の提供について　回答：アレルギー対応が必要であり慎重な対応が必要。検討は必要であるので代表者と意見交換を続ける。

④　指導員の人数や質について　回答：当市では、国の基準を上回る人1つの支援単位につき3名の指導員を配置。研修を受けた有資格者を配置している（ため課題はない）

➄　施設整備について　回答）主にトイレの洋式化、男女別化についてであるが、スペースや工事の課題が大きい。可能な対応に努めていきたい。

実現したのは、

自主事業で延長保育を実施したこと、富士見児童クラブのトイレの洋式化・増設。

※毎年同じ要望があがるということは、改善がみられないという証。

これは、所管が悪いというよりは、市の予算配分の問題だと思っています。

ただ、回答書を見ると書き方は塩対応。心が折れる保護者が出るのも無理はありません。

私の意見として表明）

学童保育の保育時間延長を求める陳情が全会一致で採択されています。

学童保育の保育時間延長を求める陳情／東村山市 (city.higashimurayama.tokyo.jp)

今回、温かい中学校全員給食を求める陳情については、スピーディに進めると、市長の所信表明がありました。

児童クラブの陳情に対する扱いとの差を感じますし、延長保育を自主事業で進めるというのもおかしいです。

東村山市の児童クラブは閉所時間が１７時４５分。長期休暇中の開所は８時３０です。

あと１５分延長して１８時にして、と何年保護者が言い続けてきたことか（私の子の時代の前から）

長期休暇の時も「８時にして！子どもにカギ掛けて家を出させるの不安」と何年い言い続けてきたことか。

特に低学年の保護者には切実な問題です。

質問）令和５（２０２３）年度の要望書のうち、令和４（２０２２）年度と同様の要望項目は何か。また、【１０】その他についての内容は何か。

答弁）同様の要望は８項目。①開所閉所について、②入会審査基準について、③長期休暇期間のみの利用や食事の提供について、④指導員の人数や質について、➄カリキュラム行事について、⑥児童クラブ内外の安全対策について、⑦提供される飲食について、⑧施設設備について。

【１０】その他として、市が保護者に対し、長期休暇中時中の昼食に関する要望を出さないように求めたとの記載を始め、その他にも当方とは異なる認識に基づく記載がなされていることを確認している。そのような認識のもとに申し上げた事実はない。

この間、要望書に対しても、その時々における市の考え方を示ししてきた。

私の意見として表明）市の考えを示すということがすごく問題だ。所管の皆さんが頑張っているのはその通りかもしれないが、【１０】には

「毎年何も具体的回答案がない要望でも出すことに意味があると言われていますが、今回、長期休暇時の昼食に関する要望を出すなというのはあまりにも横暴で、何のための要望書か本当にわかりません。

児童課がとりあえず保護者の要望を聞いているという実績のために、時間と労力を割いて要望をだしているのではありません。

子どもとその保護者のための要望です。

何のための要望書かもう一度よく考えて回答願いたいです。

今後、父母会解散も増え、おそらく学保連もなくなる（そういう自治体も多い）ことも遠くない未来のこと。

どう保護者に接していくか具体的な案を提示希望いたします。」

ってことが書いてある。要望を出すなってことが書いてあるが、それは市長もタウンミーティングで説明していたし、私も市はそんなことは言っていないと思うが、なぜそんな発言につながるのかということは、考えていく必要があるのではないかと思う。市の考えを示すのではなく、「保護者の考えをちゃんと聞いてほしい」という思いが、私はこの文章には表れていると思ったので紹介しました。

指導員の処遇は？

質問）職員の離職率はどうなっているか。

答弁）

令和4年4月1日時点と令和5年4月1日時点に在籍する職員を比較して答弁。

公営施設

正規職員　7.1%　短時間再任用職員　離職者なし

会計年度任用職員専門職 11.5%

会計年度任用職員アシスタント職　26.9%

公設民営施設

正規職員　11.1%

非正規職員　40%

公設民営離職率について東村山市外にて運営する他の児童クラブ、営業したものは含まない数字

質問）指導員の賃金はどうなっているか。

答弁）

公設公営の児童クラブ

正規職員7名　基本給平均 35万500円

短時間再任用職員　7名基本給　18万4320円

会計年度任用職員専門職 60名　報酬 18万1,100円

会計年度任用職員アシスタント職206名　時給1160円

公設民営の児童クラブ

令和5年4月１日時点で㈱明日葉、㈱こどもの森により運営を行っている2つの事業者を合わせて答弁。

正規職員15名　基本給平均18万3,133円

非正規（正規職員以外）32名　時給1097円

感想

市には、ちゃんと保護者に向き合ってほしいなと思います。

いいことは聞くけど、市の考える方向性と違うことには全く耳を傾けないという、市の都合を優先する姿勢が、東村山市の児童クラブ行政においては顕著です。

「民間に運営をうつせばうまくいく」というけれど、

その実態は、児童クラブの指導員さん（ケアワーカー）の待遇悪化です

。

指定管理にすると、雇用の継続性が守れないですし、

それは子どもと先生との信頼関係に直結します。

公設は素晴らしい、民間だからダメだと言うつもりは全くありません。

どちらに所属していても子どもに向き合っている指導員さんはいらっしゃいます。

ケアに関わる労働を軽く扱う仕組みそのものが嫌だなあ、と思うだけ。

東村山市は、すべての児童クラブ（学童保育）を指定管理者制度とする方針を立ててしまいました。市の正規職員（児童館の館長）は、各児童クラブをチェックしてまわるそうです。

チェックして回って、子どもと関係は築けますか？

直接子どもと遊んだり、けんかの仲裁をしたり、ぼーっと過ごしたりすることの大切さ、専門知識があって実践があるからこそ実現できる豊かな保育があります。

豊かな保育は、人権尊重そのものです。

時間がなくて、早口になってしまい言いたいことが全部言えませんでした。

この悔しさを次回に活かしたいと思います。

長文をお読み頂きありがとうございました。

保護者意見の反映で児童クラブの拡充を（１２月議会一般質問のご報告④）