パソコン画面だけでストーリーが進む映画の第3弾です。

時間軸としては、この映画がおそらく最初に公開されたものかと思います。

 

 

こちらはこれまでレビューしてきた「アンフレンデッド」「アンフレンデッド ダークウェブ」とは違い、

画面固定ということではないので、だいぶ目で追いやすい設計になっています。

 

さて、この映画、「全てがパソコンの画面の中で進む」というレア性もさながら、

めちゃくちゃよくできたミステリーである、というのも触れておきたい点です。

 

妻を病気で亡くし、一人娘と同居していた父親が、ある日、娘が失踪していることを知る。

父親はなんとか娘のパソコンから情報を収集し、娘の行方を追うのだが・・・という話。

 

パソコンだけで進む利点としては「いい意味で情報を制限できる」ということです。

メールやSNSでの発言だけで、いろいろなことを推測するわけですが、それが本当かどうかわからない。

 

何故あの時に電話が来たのか、着信履歴しか残っていないのでわからない。

そしてあの画像が、なぜこの画像と同じなのか、など、表面的なことしかわからないため、

お客さんへのミスリードや、お客さんの気持ちの動かし方がうまく進んでいきます。

 

父親の行動もどことなく共感できる部分がありますし、

台詞ではなく、メールの最後の一文なんかも、うまい具合に前フリを利かせているので、非常に心に刺さります。

非常に面白い映画でした。

 

これからこういう系統の映像作品は非常に出てきますね。

日本のドラマでもテレワークやリモートを使用したバラエティやドラマが増えてきてますし、過渡期かなと思いますが、

一方で今からその手法に着手するのはもう手遅れのような気もします。

 

またリアルな舞台でもリモートでつなぐという手法も出てくるかと思います。

これで良くなることとしては「ゲストが呼びやすい」ということでしょうか。

 

東京の舞台でも京都や札幌にいる舞台人にちょい役で出演してもらったりできますし、

稽古も時間関係なく、深夜にできたりするわけで、そういった意味でブレイクスルーはできるのかなと。

 

デメリットとしては、ファンタジー系の芝居はどうするか、ということと、

衣装・メイクを個人で行う必要があるので、統括をどこまでできるか、とかですかね。

まぁ、映像でどこまでキレイに見せるか、見えるか、というところはクリアしてもいいかもですが。

 

そんな先駆けとなるような映画。

面白いので、ぜひレンタルしてでもぜひ。