本日11/16(木)は「ボジョレー・ヌーボー」の解禁日
そもそもボジョレー・ヌーボーってなんだろ
ってことで「ボジョレー・ヌーボー」の説明してみますね
フランスのマイナーなワイン産地「ボジョレー地区」で、 今年の夏に採れたばっかりのブドウを使って、 秋冬に間に合うように急いで発酵させて商品化した新酒ワインのこと
飲み始めていい日=解禁日はフランス政府によって決められてて、毎年必ず11月の第3木曜日。
世界中でそのルールをちゃ~んと守って売っているワインでほとんどが赤でちょっとだけロゼがあるの。
日本は世界で一番早く日付が変わるもんだから、
バブル全盛時代には、飛行機で届いたばっかりのボジョレー・ヌーボーを世界に先駆けて飲もうと、
ボディコンワンピや肩パットバリバリスーツの若者が、わざわざ解禁前夜の水曜の夜に成田空港に集まって、
午前0時の合図とともに空港でどんちゃん騒ぎのボジョレーパーティーをやってたんですって
そもそも解禁日って、アユとかカニとかキノコなんかの自然食材の保護が目的だったり、
就職活動なんかだと、ちゃんとフェアにしようよ~とか、学生が勉強できる期間をちゃんと確保してあげようよ~、
っていうのが目的だったりしますね
それと同じように「ボジョレー・ヌーボー」にも「期間を引き延ばすため」っていう目的があったんです。
例えば、他の人よりも早く売りたくて、まだ熟してないブドウを収穫してジュースにして、
こっそりお砂糖入れて甘くして、美味しくもないニセモノの新酒ワインを造って売る、
なんてことをさせないために、
「時間かけてちゃんと造ろうよ~」ってことで、売り始めても良い「解禁日」が決められたというわけです。
はい、ここまではググるとパッと出てくる情報ね。
しかし実のところ、フランスが「ボジョレーの解禁日」を作った本当の目的は別にあったそうなのです
と、その前にここで
朝霧しおん的感覚に基づく
「ボジョレーの楽しみ方」3つのポイントをお伝えしま~す
【しおん的感覚 その1】
「美味しくなってるよ!」
わざわざ空港まで駆けつけて飲んでくれたり、
割り高でも「初もの」だから売れるっていう時代は、もう20年以上も前の話。
今はボジョレーのワイナリーもずいぶん世代交代していて、
有機栽培でブドウを育てたり、手でブドウを摘んでから、さらにきれいな房だけを選んで、
クラフト感のあるワイン造りをしてる若い生産者が増えてきたの。
だからね、そこのあなた💛!
「ボジョレーヌーボーなんてシャバシャバで酸っぱいイチゴジュースじゃ~ん」
なんて言って何年も飲んでない、そこのあなた💛!
ぜひ今年は、地味系かカワイイ系のイラストのラベルで、「店長おすすめ」って付いているのを飲んでみてください。
きっと味わいの進化に驚くはずっ!!
(※くれぐれも昭和の名残の花柄デザインとかじゃないやつでよろしくです m(__)m)
グラスに注ぐとあら不思議、
「おっ!なんだよこの複雑な香りは!
お花畑?ラズベリー?マンゴー?・・・ダージリンティー?
うぅぅっフルーツの味がすごくするけど、なんとも言えない旨味がジュワっと口に広がって、食欲を誘うじゃないかっ
おまけにいい香りが鼻からすぅっと抜けていく!!
っていうか、どうしたボジョレー・ヌーボー!うまいじゃんっ」
となるわけなのです。ぜひぜひお試しあれ~っ
(※もしそのような出会いがなかった場合、しおんへのご請求はご遠慮くださいw どうぞ店長さんと協議してください m(__)m)
【しおん的感覚 その2】
「解禁日じゃなく、あえて冬休みに!」
解禁日に売られてるボジョレー・ヌーボーはぜ~んぶ空を飛んで来てます。
そう
この飛行機代がべらぼうに高くなって、海外旅行にぜ~んぜんっ行けなくなってしまった、このご時世に!です!
しかもワイナリーの蔵出し価格は年々上がる一方なのに、この円安地獄
もうインポーターさんは四苦八苦ですよ。
ボジョレー・ヌーボーの取り扱いを止めるところもどんどん増えてきました。
私はインポーターで現地との価格交渉や値付けを担当してたのでよくわかるのですが、
飛行機代やら為替の差額やらがそ~っくりそのままっワイン代に乗っかっているのです
そもそも「ヌーボー」以外の普通のワインは船でゆっくりと1カ月以上かけて日本にやって来ます。
ご想像の通り、船賃って飛行機代の10分の1どころか、もっとず~~っと、ず~~~っと安いんです
ということでここ2~3年、12月に船便で届く「ボジョレー・ヌーボー」が少しずつ増えてきました。
船での仕入れに切り替えようとするインポーターさんというのは大体において意識高い系で(ディスってません)、
飛行機が出すCO2を減らそうという思いもあるので、
必然的に仕入れるボジョレー・ヌーボーは、自然に配慮したオーガニックの銘柄ばっかりなのです。
そしてもちろん桁違いに安い💗!味は同じなのにね。
ということで、これからは解禁日には買わず、あえて12月入荷のヌーボーを買う。
そして人が集まるシーズンに、ちょっとSDGsのことなんて話題にしながら「ヌーボー」を楽しむ。
これぞ、ヌーボーの新しい流れですネ
【しおん的感覚 その3】
「ヌーボーじゃないボジョレー、スゴイよ!」
「ヌーボー」としての知名度しかない「ボジョレー地区」。
そして「ジュースみたいな薄い赤ワイン」と思われてちゃってるボジョレー地区の指定品種「ガメイ」。
でもね、実はボジョレー産のワイン中でも、ちゃんと「村」を選んで購入すれば、
「ぬぉぉっ!!なんだこれはっ!!ロマネ・コンティに似てるじゃないかっ」
っていう1本に出会うこともあるのです!
(これホント、キッパリ。)
実際に私が何年か前にボジョレーの収穫祭に行ったとき、
現地の老舗ビストロで、「モルゴン/Morgon」っていう村の、
ヌーボーじゃない「ボジョレーワイン」で、なんと25年も寝かせたボトルを飲んだの。
そしたらそれがあまりの旨さで、友達も一緒にリアルにひっくり返るレベルだったの
「えぇぇっなに?意味わかんない!なんでこれがガメイなの?
ガチでピノ・ノワールでしょ?!美味しすぎて泣けてくるんですけど」
ってね。
ほんと脳内パニックの一大事!!とにかく妖艶というか、何って言ったらいいんだろう・・・
ヌーボーのあのキャッキャした明るい感じなんて全然なくて、
絶世の美女として名高かった王女が、ついに女王になるべく戴冠式の日を迎え、
その舞踏会のワンシーンのような、厳かで壮大な世界観っていうかね・・・
ってこれ、伝わってる
まぁその感動は本当に大きくて、それ以来プロデュースするイベントやお店には必ず「ボジョレーの美味しい村」のワインをセレクトしてるの
実はワインショップではこの時期に合わせて、「ヌーボー」じゃない「ボジョレー産のワイン」を扱っていたりするので、
ぜひぜひお店の方に「ヌーボーじゃない、ボジョレーの美味しい村のワインありますか?」って聞いてみてください。
しおん的トップ3の村
1.モルゴン
2.サン・タムール
3.ムーラン・ナ・ヴァン
輸入量も少しずつ増えてきているので、ぜひお試しあれ~~。
さてここで、フランスがヌーボーを始めたほんとの目的とは。。。
って、もうすっごく長くなっちゃったので今日はこのへんで
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日々のワイン投稿の中でポロっとお話しますので、どうぞお見逃しなく
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独自の嗅覚で見つけた美味しいものや面白いものを発信していきま~す。
ワイン、ときどき、アート、たま~に毒舌でちゃう、みたいな、ゆる~い感じで更新していきま~す
ではまた来週~~
ハッピ~・ボジョレ~🍷
あさくまホームぺージにて、
あさくま店舗で飲めるワインをご紹介!
https://www.asakuma.co.jp/asakuma-wine/