夫の駐在に随行し、マニラに暮らしています。働かないという選択肢が一切なかったので、強制的に仕事をリセットしてマニラにやってきました。もちろん諸々葛藤はありましたが、子供も小さいので「家族」という単位で暮らしたかったという事、子連れで海外生活をしてみたいと思っていた事もあったので、割とすんなりと受け入れられました。ただ、今振り返ると去年はきつかった。夫は駐在員という立場上、色々な新しい事に挑戦、毎日忙しく過ごしています。子供も現地の園に入り、新しい世界、新しい友達、新しい言語を身につけていきます。

 

私は?家族がみんな新しい世界で挑戦している日々、私って何なの?って思ってしまいました。今思えば、海外での生活の立ち上げ、子供のお世話、孤児院でのボランティア(予想外に非常にやりがいがあった)、家を快適に保つこと、食事を通して家族の健康をサポートする事。めちゃくちゃチャレンジングじゃん!と思いますが、要は自分もプレーヤーになりたかったんですよね。わかりやすく、新しいスペックを身につけたり、分かりやすく社会に貢献している実感が欲しかった。無意識に自分のプライドを維持する事に心がガタガタしていたんだと思います。

 

という訳でマニラで仕事をしようとじたばたし、在宅で日本の仕事をプロジェクトベースでやったり(ビザ的にグレーゾーン)、マニラで単発で仕事をしたり。そして今は企業で働こうと就職活動をしたり。そんな中考えた事、忘れてはいけないと思う事。

 

「どんな目的を持って、何のために、誰のために仕事をするのか」という事。仕事に対する考え方は、大学を卒業して十数年、何度も変わってきました。とにかく「自分のため、自分のしたい事、楽しいから!」で働いていた20代前半、国際協力に出会い「仕事を通して社会の課題や問題を解決したい」と思っている20代後半~今。

 

マニラで仕事を探している今、また新しい仕事に対するパラダイムシフトを感じています。素直に言えば、プレーヤーとして働きたい、国際協力や社会貢献系の仕事をしたい。でも、子供授かり、海外で生活している今は素直に「仕事もしたいけど、家族の時間はもっと大事にしたい。海外で子供を持つ今は、プレーヤーとして仕事にフルコミットするのではなく、自分の経験が生かせる仕事をして社会と繋がりながらも、子供の成長を見守る時間も欲しい」、要は仕事にも育児にもフルコミットしないけど、バランスを取って両方やりたいんです。昨年読んだ、『子供が育つ魔法の言葉』の影響も大きいかもしれません。

子どもが大きくなってから、親が、さあ時間ができたと、
子どもに向かい合おうとしても、子どもは、
もうそんな親は必要とはしなくなっているものです。
子どものために時間を作るなら、
子どもが小さいころからそうしなくてはならないのです。

 

仕事も大事です。子供が生まれたからって自分は自分だし、子供のために生きようなんて1ミリも思っていません。ただ、子供が自分の人生を自分で歩けるようなサポートは全力でしたいし、辛い時や苦しい時は寄り添って抱きしめたい。国際協力分野からも離れるだろうし、社会的貢献事業に関われないかもしれない(でもいつも心の中で温めている大事な思いでもある)。でも、今の自分の人生のステージで大事にしたい物を考えた時、納得できる働き方は、「仕事をしながら家族ともしっかり向き合える働き方」。これはあくまでも私の場合であって、育児に全力投球する事、時短で働きどちらも頑張る事、家事育児外を外注して仕事にフルコミットする事。どれが正解でも、どれが偉いわけでも、どれが駄目なわけではない。自分のやりたいと思う事を自分の価値感でやればいいと思っています。そんな時、「何を目的に、何のために、誰のために働くのか」を指標したい、そう思います。そうしないとぶれてしまいそうだから。嫌なのはカテゴライズされる事、勝手に評価される事、価値観を押し付けられる事。

 

…1月が終わる前に、仕事に対する向き合い方を考えてみました。