市販のお菓子に、ちょっとしたメッセージを添えて贈る「プチギフト」の習慣が広がりを見せている。
そういった商品の一つが、パッケージにメッセージを書き込める江崎グリコの「メッセージポッキー」。「ポッキーチョコレート」「ポッキー〈極細〉」のパッケージ前面に、LINEの吹き出しのようなスペースを設け、メッセージを記せるようにした。同社は「ちょっとした気持ちを人に伝えるのにぴったり」と話す。
無料対話アプリ「LINE(ライン)」とコラボし、限定スタンプを無料でもらえるキャンペーンも展開している。江崎グリコでは「オンラインでのコミュニケーションの活性化も期待」という。
マーケティングライターの牛窪恵さんによると、とくに若者はメールなどで仲間と「ゆるく」つながることに慣れており、「ギフトは、日々ゆるいつながりを感じ合うのに必要不可欠な手段」と指摘する。
通販会社ベルメゾンによるモニターサイトの会員対象の調査では、ちょっとしたモノを贈った経験のある人は91%、贈ったモノは市販のお菓子が75%に上った。お菓子をコミュニケーションツールとしている人が多いことが分かる。贈り合うのは数百円程度の身近なモノで、メッセージ入りの写真を添える若者も増えている。牛窪さんは「プチギフトが新たなトレンドとして定着する」とみている。(山口暢彦)