「ガキ、こら。やんないと殺すぞ」 17歳受け子の背後に中国マフィア 怖くて強行、1千万円強奪 | 毎日のニュース

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 高齢者を狙った特殊詐欺事件に現金の受け取り役の「受け子」として関与し、強盗致傷容疑で千葉県警に逮捕された少年(17)が、詐欺での現金受け取りに失敗後、「中国マフィア」とされる組織の上部から「やらないと殺す」と脅されて強盗に及んだと話していることが千葉県内の弁護士(39)への取材で明らかになった。弁護士は「アルバイト感覚で犯行に加わると、命に関わる危険に直面することもある」と警告している。(塩塚保)

 弁護士によると、事件は今春、県北西部で発生した。少年は上部の指示に従い、スーツを着て80代の無職女性宅を訪れた。事前に別の男が「詐欺事件が多く発生している。お金を守るために安全な銀行に預けて」と電話しており、女性は1千万円を用意していたが、受け取りに来た「銀行員」を名乗る少年があまりにも若いので不審に思い、現金を渡さなかった。

 少年は携帯電話で上部に失敗したことを報告。「もうこれ以上は無理です」と言ったところ、中国人らしい男が片言の日本語で「ガキ、こら。やんないと殺すぞ。(相手を)殺してもいいから取れ」と脅した。

 怖くなった少年は、金融機関に現金を預けに行くため外出した女性を尾行。1千万円が入ったバッグを強奪した。もみ合った際に女性は転倒し軽傷を負った。