【東日本大震災】身元不明の遺骨、今も88柱 震災3年半、家族の元に帰る日待つ「穏やかに眠って」 | 毎日のニュース

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 東日本大震災で犠牲となり、今も身元が分からない遺骨がある。岩手、宮城、福島の3県警によると88柱。頭骨以外の部分しか見つからず、死者に数えられていない遺骨も多い。「今は穏やかに眠って」。荼毘に付され、仮の安置場所で家族の元へ帰る日を待っている。11日、震災の発生から3年半を迎えた。

 海沿いが津波にのまれた岩手県山田町。町役場駐車場の一画に、ぽつんと白いプレハブ小屋が立つ。中にある3段の木棚に、18の白い箱が並ぶ。「山体119」「千徳・部分3」。当初の遺体安置所の名前と番号が黒色のペンで箱に記されている。ここにある遺骨が最後に引き取られたのは約1年半前だ。

 今年3月11日には役場横のホールで追悼式があった。「誰も来なくて…」と町民課課長補佐の中屋佳信さん(51)。遺骨は、本年度中に町営墓地に建設される納骨堂へ移る予定だという。