五輪開催で課題となるのが、関係者や観客らの輸送路と宿泊施設の確保だ。招致段階の計画では輸送ルートや用意するホテル客室数が示されていたが、都などが進める競技会場計画見直しに伴い、再検討が行われる見込みだ。会場移転先として取り沙汰される近隣県では、渋滞や宿泊施設不足などが懸念されている。
最短ルートの数倍
「湾岸は東京に近づくほど渋滞がひどくなる。オリンピック期間中は、(今後開通する)圏央道で迂回(うかい)して埼玉側から都心に入ることも考えないといけない」
主に千葉県の内房地域と都内を結ぶ高速バスを運行する「小湊(こみなと)鉄道」(千葉県市原市)の担当者は苦笑いする。圏央道を使えば、茨城、埼玉の両県を余計に通ることになり、走行距離は最短ルートの数倍に及ぶ。
五輪の主要施設がある都内臨海地域と千葉県内の湾岸地区を結ぶ首都高速湾岸線は、途中に東京ディズニーリゾート(同県浦安市)などがあり、周辺は渋滞が慢性化している。同社は都内への観光バスを運行する際、大半は浦安周辺のルートを避け、遠回りになる東京湾アクアライン(同県木更津市-川崎市)を利用している。