【ワシントン=加納宏幸】米国家安全保障会議(NSC)のヘイデン報道官は15日、ウクライナ東部に侵入したロシアの装甲兵員輸送車がウクライナ軍に破壊されたことについて「情報収集中」としながらも「いかなる口実によっても、ロシアにはウクライナ政府の許可なく車両や人員を送り込む権利はない」と断じる声明を発表した。
ヘイデン報道官は、ウクライナをめぐるここ数週間のロシアの動きを「極めて危険で挑発的だ」と指摘。具体的には、ウクライナ東部の親露派武装勢力を支援するため越境砲撃を日常的に実施していることや、自走式多連装ロケット砲、最新式の地対空ミサイルをウクライナ領に送り込んでいることを挙げた。
また、「継続中のロシアによる軍事介入は、ウクライナに人道支援を提供し危機の平和的解決を目指す努力とは相いれない」と指摘した。