防衛省は14日朝、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設に向け、辺野古沖にブイ(浮標)を設置する作業を始めた。ブイは立ち入り禁止区域を明示するもので、14、15両日でブイとフロート(浮具)を設置し、台船も海上に置いた上で、16日にも海底地質を調べるボーリング調査に入る。
14日午前7時前、普天間飛行場の代替施設を建設する米軍キャンプ・シュワブからブイが運び出され、作業船が海上に設置を始めた。
移設反対派がボートやカヌーで作業現場に近づこうとしたが、海上保安庁がボートなどで制止した。
今後の作業で反対派がブイの内側に入れば、海保が米軍施設・区域への侵入を禁じる刑事特別法を適用し、排除する。
日米両政府は6月、シュワブ周辺の辺野古沖に臨時制限区域(約561ヘクタール)を設置。沿岸から約50メートルだった立ち入り禁止区域は最大約2キロに広がった。
ボーリング調査は当面、キャンプ・シュワブ周辺で限定的に行うため、ブイの設置場所もシュワブ周辺海域にとどめる。調査の範囲拡大に合わせ、埋め立て海域全体をカバーするよう、ブイの設置場所を制限区域沿いまで広げていく。