世界的なジャズピアニストで、日本の稲盛財団から2013年、科学や芸術の発展に寄与した人をたたえる「京都賞」を贈られたセシル・テイラーさん(85)が同賞の賞金5千万円を知人の男に盗まれていたことが分かった。ニューヨーク州キングス郡検察局は12日、重窃盗の罪で同州ナッソー郡のノエル・ミュアー容疑者(54)を起訴すると発表した。
同検察局によると、ミュアー容疑者はテイラーさん宅の隣家で建設工事に従事。昨年6月、テイラーさんの受賞を知り、同年11月の授賞式出席などの手助けをしてテイラーさんを信用させた。
同容疑者は京都での授賞式に同行、稲盛財団をだまして賞金約50万ドル(5千万円相当)を自らの銀行口座に振り込ませた疑い。賞金は口座からは消えており、検察当局などが金の流れを調べている。(共同)