政府は5日、北朝鮮による日本人拉致事件の解決に向け、全閣僚をメンバーとした拉致問題対策本部(本部長・安倍晋三首相)の会合を首相官邸で開き、新たな拉致被害者らの帰国に備えて拡充する支援策の中間報告案を決定した。必要な経費を平成27年度予算の概算要求に盛り込む。
首相は「帰国された拉致被害者の方々が日本で安心して生活できる環境を、柔軟かつきめ細かく整備することは極めて大切だ」と強調。各閣僚に「今後も拉致問題の全面解決に向けた取り組みに全力で当たってほしい」と指示した。
中間報告案は、日朝協議の今後の進展を踏まえてまとめられた。自民、公明両党は拉致被害者支援法が27年3月に期限切れとなることから、支援策改正案を秋の臨時国会にも議員立法で提出する方針で、政府が決定した中間報告案の内容を改正案に反映させる。
報告案に盛り込まれた支援策は、新たな拉致被害者とその家族の帰国を想定し、現行で最長10年としている「拉致被害者給付金」の支給期間を延長することなどが柱。65歳以上の年齢で帰国する拉致被害者に対する、帰国時までの国民年金相当額の一括支給なども盛り込んだ。