通信教育大手「ベネッセコーポレーション」から顧客情報が大量に流出した問題で、顧客情報のデータベースを管理する下請け業者の関係人物が、昨年末に顧客情報をコピーした履歴が残っていたことが11日、ベネッセ関係者への取材で分かった。ベネッセは、この人物が情報を流出させたと特定。警視庁生活経済課も同様の情報を確認しており、ベネッセから不正競争防止法違反(営業秘密侵害)罪で刑事告訴を受け次第、同法違反容疑で下請け業者などを家宅捜索するなど強制捜査に乗り出す。
ベネッセ関係者によると、顧客情報のデータベースの管理はグループのIT関連会社「シンフォーム」(岡山市)が担当。シンフォームは複数の下請け業者に業務委託しており、情報閲覧やコピーの権限は個人ごとに与えられていた。
データベース管理業務はベネッセ関係の施設で行われており、施設の入退室記録とデータベースのアクセス履歴から、下請け業者の関係人物が昨年末にデータベースに複数回アクセスし、顧客情報をコピーした痕跡が見つかった。USBメモリーなどの記憶媒体で外部に持ち出された可能性が高いという。