ツイッターやLINE(ライン)など、SNSのアカウントが何者かに乗っ取られる被害が最近、急増している。勝手につぶやかれたり、友人を装って「プリペイドカードを買って」と頼んできたりといったケースが報告されており、内閣府の防災ツイッターまでAKB情報をつぶやく事態に。一方で、乗っ取り犯をからかう遊びもひそかに流行している。
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内閣府の公式ツイッターアカウント「内閣府防災」は7月5日、突然、「【速報】 AKB48ノコギリ襲撃事件の被害者 川栄李奈が傷跡を公開し、話題に!!」とツイートした。クリックするとスパム(迷惑)アプリをばらまくアドレスが文中にあり、内閣府はこのツイートを削除し、謝罪した。
一般ユーザー標的
SNSでは有名人のなりすましは珍しくない。また、6月中旬にはアイドルグループ「AKB48」の高城亜樹さんが「私が書いていないことが、私のTwitterで呟(つぶや)かれている。今調べてもらっています。怖い」と公表、所属事務所が調査した結果、「アカウントのパスワードを知る取引先の社員が書き込みを行った」と判明したケースもあった。
しかし、最近増えているのはこうした特定個人・団体を狙ったものではなく、一般ユーザーを標的にした攻撃。他人のツイートの画像をクリックしただけでスパムツイートを自らばらまくよう誘導されるといった手口で、内閣府のアカウントもこの手に引っかかったものとみられる。