【りこめんど】渋谷発、日本の伝統文化 國學院大など連携事業 | 毎日のニュース

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 6月、神社に茅(かや)で作られた大きな「茅(ち)の輪」が設置されていたことにお気づきだったろうか。「茅の輪」は、古くから日本に伝わる行事「夏越(なごし)の祓(はらえ)」の「茅の輪くぐり」に使われる。正月から半年の間に人々の心身についた罪や穢(けが)れなどを取り除き無病息災を祈る神事である。

 先月28日、東京都渋谷区の國學院大學博物館で日本文化への理解を深めようとワークショップ「祓の文化体験」が開催され、32人が参加した。

 このイベントは、文化庁の補助事業である「東京・渋谷から日本の文化を発信するミュージアム連携事業」(主催・國學院大學、共催・渋谷区、山種美術館、東洋文庫)の第1回。

 参加者は夏越の祓について、宗教、歴史、民俗学の各方面からの講義を聴いたあと、茅で縄をなう作業に挑戦し、腰に下げる小さいサイズの「茅の輪」を制作した。

 終了後、近くの金王八幡宮に移動し、直径約2.7メートルの茅の輪を8の字に3回くぐる「茅の輪くぐり」を体験。東京都世田谷区に住む会社員の女性(40)は「百人一首の夏越の祓が出てくる歌(風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける)に興味があり参加しました。茅の輪を作ることができて満足です」と話した。