中国人と日本人の2人組のアーティストで、写真作品を中心に発表している榮榮(ロンロン)&映里(インリ)の個展「妻有(つまり)物語」が東京都新宿区のミヅマアートギャラリーで開かれている。
作品の舞台は、3年に1度、「大地の芸術祭」が開かれている新潟県の越後妻有地区。自然の中の雄大な棚田。歴史を感じさせる古びた温泉、民家…。その中に写り込む人物。1人であったり3人であったり。モノクロームの写真だが、静かな絵画のような印象を与える。
榮榮&映里は、北京を拠点に世界で活躍。「妻有物語」は、一昨年の「大地の芸術祭」への参加をきっかけに始まったシリーズだ。「自然と人間との関係を問い直すことの必然性」から撮影を開始したという。今回は、豪雪地帯の一番自然が厳しい季節に訪ねた。
多くの作品が霧がかかったようになっているのも特徴的。現代人が持つ不安を象徴的に提示しているのだろうか。12日まで、問い合わせは(電)03・3268・2500。