ローマ法王庁（バチカン）は９日、財政管理組織「宗教事業協会」（通称バチカン銀行）の新総裁にフランス人の金融・投資専門家、ジャンバティスト・ドフランシュ氏が任命されたと発表した。不透明な運営が指摘されてきた組織の改革の一環で、総裁以外の経営陣も刷新した。
バチカン銀行は、バチカンの資産の管理・運用を手がけるが、マネーロンダリング（資金洗浄）疑惑などが絶えず、ローマ法王フランシスコは透明性の確保や法令順守を目指し抜本的な改革を進めている。
法王庁によると、バチカン銀行は今後３年間で運営方法を見直し、聖職者らの預金管理や金融サービスなど本来の銀行業務に徹する。資産運用は新たに設置する組織に移していく。（共同）