沖縄県を暴風域に巻き込んだ台風8号は東シナ海を北上している。
「7月としては過去最強クラス」の非常に強い勢力はやや弱まる見通しだが、気象庁は「強い勢力で暴風域を伴って九州に接近し、上陸する恐れがある」としている。
10日から週末にかけて日本列島を縦断する可能性もある。関東や東北地方を含め全国的に警戒が必要だ。
土砂崩れや河川の氾濫、高潮、暴風による家屋の損壊など、台風がもたらす被害は多様だ。自分の住む地域ではどんな災害が起こり得るのか、各家庭や地域でまず確認し、台風が近づく前に万全の備えを期しておきたい。
九州や中国・四国地方では梅雨前線の活発化で今月に入って断続的に強い雨が降り、すでに土砂崩れなどの災害が起きている所もある。こうした地域では、台風が近づく前や、暴風雨が収まった台風通過後も土砂災害や河川の氾濫を警戒する必要がある。
台風8号の接近に伴い、気象庁は沖縄県の各地方に暴風、波浪、大雨、高潮などの「特別警報」を出した。特別警報は「数十年に一度」の重大な気象災害が予想される場合に、「命を守る行動を」と最大級の警戒を呼びかけるものだ。昨年8月末の運用開始から、今回が2例目、台風では初めて発表された。