■週末には関東接近の可能性
気象庁は7日、沖縄に接近しつつある台風8号について、台風の基準では初めて特別警報を発表した。対象地域の宮古島、沖縄本島地方では重大な災害が起きる恐れが著しく大きいという。同庁は「直ちに命を守る行動を取ってほしい」と最大級の警戒を呼び掛けている。台風の今後の進路によっては、週末に関東に接近する恐れもあるという。
台風の特別警報については、5千人以上の死者・行方不明者を出した昭和34年の「伊勢湾台風」クラス(中心気圧930ヘクトパスカル以下または最大風速50メートル以上)を想定し、大雨、暴風、高潮、波浪のそれぞれで発表する。台風が多い沖縄地方と奄美地方、小笠原諸島については中心気圧910ヘクトパスカル以下または最大風速60メートル以上を基準としている。
気象庁は、7日夜に宮古島地方に暴風と波浪、沖縄本島地方に波浪の特別警報を出し、8日未明に久米島に暴風の特別警報を追加した。同庁によると、台風8号は宮古島付近で中心気圧が910ヘクトパスカルに発達すると予想され、今後、大雨や高潮が追加される見込み。沖縄は1時間に80ミリの猛烈な雨が降る見込みで、8日夕までの24時間予想雨量は多い所で沖縄350ミリ、鹿児島県の奄美120ミリ。