ポルトガルのロナルドが悔しそうに何度も天を仰いだ。ドイツに試合をコントロールされ、ボールを持ってもスペースはない。昨年のＦＩＦＡ年間最優秀選手の肩書を引っ提げてブラジルに乗り込んだが、フラストレーションばかりがたまる大会初戦となった。
左足の故障に悩まされ、体調は万全ではない。前日練習は何とかフルメニューをこなし、「状態は１００％でチームを助ける準備はできている」と笑顔もみせた。しかし、「キャリアを通じて常に故障を抱えてきた」とも述べ、痛みが残っていることをうかがわせていた。
自身と並ぶＷ杯注目のストライカーであるブラジルのネイマールは２ゴール、アルゼンチンのメッシは１ゴールを大会初戦で奪って存在感を示した。続くどころかほとんど仕事すらさせてもらえなかった２９歳のスーパースター。鬱憤は次の米国戦で晴らしにいく。（奥山次郎）