埼玉県羽生市の県営さいたま水族館で4月、庭池の魚が大量死する事件があり、県警捜査1課と羽生署などは16日、庭池に毒物を投げ込んだなどとして、器物損壊と威力業務妨害の疑いで同館元契約職員、柳沢正孝容疑者(24)=熊谷市上奈良=を逮捕した。同課によると「疑われるのは仕方ないが認められません」と容疑を否認している。
逮捕容疑は4月26日午後6時~27日午前7時半ごろ、庭池に魚毒性の高い殺虫剤を混ぜた泥団子をフェンスの外から投げ込み、ニシキゴイやテラピアなど観賞魚計441匹(計420万2300円相当)を死なせ、同館の運営業務を妨害したなどとしている。
柳沢容疑者は平成23年4月から契約職員として勤務。今年2月、職場でのトラブルをきっかけに辞職していた。死んだ魚から購入時に身分証明手続きが必要な殺虫剤の成分が検出され、購入ルートを洗い出すなどしたところ、柳沢容疑者の関与が浮上した。
同館では2月にも魚が大量死。5月には同館がある県営羽生水郷公園内で、施設の窓ガラスが割られる事件があり、県警は柳沢容疑者の関与について調べている。