稲垣吾郎、再び 鈴木聡とタッグ 奥ゆかしい大人の「恋と音楽」  | 毎日のニュース

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 SMAPの稲垣吾郎(40)が近年出演した舞台の半数は、意外にもサラリーマンにファンの多い劇団「ラッパ屋」の鈴木聡(55)の脚本作だ。その鈴木と稲垣が7月4日まで、「恋と音楽II~僕と彼女はマネージャー~」(東京・渋谷のパルコ劇場)で再びタッグを組んでいる。前作「恋と音楽」(平成24年)は脚本のみだった鈴木が演出も手がける、ミュージカルコメディーだ。

 鈴木といえば、中年男性のささやかな日常にある心の機微を温かな視点で描く劇作・演出家。その作風を稲垣は、「登場人物はダメな人ばかり。でも生き生きとしていて、見ても演じても面白い」と語る。

 今回、稲垣が演じるのは、40歳手前で大物ミュージカル俳優、楠(小林隆)の劇場マネージャーになった男、真壁。「今回は電車で隣に乗っていそうな、普通の男」(鈴木)の役だ。

 それを象徴するように、物語の冒頭は、マネージャーに就く約10年前、20代の真壁が満員電車に揺られるシーンから始まる。会社の苦情係をしながら、ミュージカル俳優養成学校へ。スターへの夢に燃え、同期の君子(真飛聖)に恋心を覚えた青春時代。だが夢も恋も泡と消え10年がたち、真壁は君子と再会。君子もまた大御所女優、洋子(北村岳子)のマネージャーに。

 奥ゆかしさ漂う大人の恋。稲垣は「今の自分にぴったり。年齢によってしっくりくる恋ってあると思う」と話す。佐山雅弘(60)による楽曲も魅力だ。問い合わせはパルコ劇場(電)03・3477・5858。(津川綾子)