小中高、性同一性障害調査 悩み深刻…自殺未遂や不登校も「学校現場の理解不可欠」 | 毎日のニュース

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 文部科学省が初めて実施した性同一性障害(GID)に関する調査では、子供たちから多くの相談が寄せられ、性同一性障害特例法が性別変更を認めていない20歳未満で、性の不一致への悩みが深刻であることが浮き彫りになった。対応次第では自殺未遂や不登校につながることもあり、関係者は「学校現場の理解を深めることが不可欠だ」と訴える。

 「当事者の9割は中学生までに性別違和を覚えている」。教師らを対象に、年に数回講習をしているGID学会理事長の中塚幹也岡山大教授がデータを示すと、参加者は驚きを隠せなかった。「もしかしたら自分たちも教室で見落としている子がいるかも」

制服に嫌悪感

 体が急激に変わっていく第2次性徴は、小学校高学年から中学生にかけて迎える。中塚教授によると、望まない性の特徴が顕著になることに焦りを感じたり、制服を着ることへの嫌悪感が強くなったりする。

 岡山大病院の調査では、自殺を考える子供は中学生でピークを迎え、実際に自殺未遂や自傷行為をしたり、不登校になったりすることもある。