【甘口辛口】国情騒然の中でW杯がキックオフ、リオ五輪は大丈夫なのか? | 毎日のニュース

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■6月13日

 「服が汚れているよ」と声をかけられた日本人男性が、汚れをとろうとして地面に置いたリュックをあっという間に盗まれた。ブラジル・サンパウロでのできごとで中身はカメラ3台、望遠レンズ、W杯チケット10枚に現金10万円…。お気の毒だが、この犯罪大国では一瞬たりとも気を許せぬことを思い知る。

 「ブラジルに行くなら安物の腕時計を何個も持参し、路上強盗に遭うたびに“これで勘弁”と差し出すしかない」という笑えない防衛策も聞いた。かと思えばW杯は莫大な税金の無駄遣いと、各地でデモやストライキが相次いだ。サッカーが国技なのに、何やら国情騒然の中でのキックオフに見える。

 人間楽しみと辛抱は表裏一体とはいえ、多くのブラジル国民は辛抱ばかり強いられバランスが悪すぎるようだ。いまはW杯一色だが、2年後にはリオデジャネイロで五輪も開かれる。こっちは大丈夫なのか。政府はW杯と五輪で7兆円の経済効果を見込んでいるそうだが、W杯で敗退したら暴動が起き逆効果になりかねない。