8日付の米紙ワシントン・ポストはヒラリー・クリントン前米国務長官が在任中の回想録「困難な選択」の中で、アジア政策では中国との交流拡大と対中けん制を並行して進める方法を選んだと記述していると報じた。次期大統領選の民主党最有力候補と目されるクリントン氏の回想録は注目を集め、出版予定日の10日を待たずにメディアが中身を詳報している。
クリントン氏はABCテレビのインタビューで、大統領選出馬については年末まで決断しないと表明、来年にずれ込む可能性も否定しなかった。回想録でクリントン氏はアジア政策について(1)中国との交流を拡大する(2)中国をけん制するため中国以外の国々との同盟関係を強化する(3)地域共同体を応援する-という三つの道があると指摘。「賢いやり方は三つを融合することだと判断した」とした。
会合中にオバマ大統領から呼ばれ、微妙な話かと思ったら「歯に何かはさまっているよ」とささやいた思い出を紹介。「助け合っていく関係の始まりだった」と振り返った。(共同)