災害・事故、スマホで学ぶ 津波や御巣鷹…若い世代に発信 | 毎日のニュース

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 スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末向けに、地域の被災体験などを踏まえた情報を発信する動きが加速している。「スマホやタブレットを利用する若い世代を中心に発信したい」(担当者)などが理由だ。

 ◆宮 城

 宮城県多賀城市の多賀城跡は、奈良市の「平城京」、福岡県太宰府市の「大宰府」と並ぶ「日本三大史跡」。現在も発掘作業が続いているが、他の2史跡に比べて、全国的な知名度が劣ることは否めない。

 多賀城市は東日本大震災の被災地で大津波に襲われ、市内で188人が命を落とした。

 こうした中、「観光客が来ることで、地域の活力になれば」と市教育委員会が3月にアプリを製作。石碑や寺社、遺跡など市内70カ所以上の名所を収録し、地図にタッチすると解説文が表示される。多賀城跡の政庁正殿や、多賀城廃寺跡などでは、スマホのカメラを向けると、当時の建造物がCGで復元される。

 ◆神 戸

 阪神大震災の被災地・神戸市では、南海トラフ巨大地震に伴う津波に備え、現在地の浸水深の想定が表示されるスマホ用防災ウェブサイトの無料公開を始めた。インターネット上の地図サービス「グーグルマップ」に兵庫県の津波浸水想定を反映させてハザードマップを作成。衛星利用測位システム(GPS)を使って、現在地が一目で分かりその場所で想定される最大の浸水深を5段階で表示できる。また、現在地やメッセージをツイッターやメールなどで家族や友人向けに発信できる機能も備えた。