「ユーモアを忘れない人だった」弔辞の水谷豊さん
「ザ・ガードマン」や「赤いシリーズ」など数多くのテレビドラマで活躍し、3月に82歳で亡くなった俳優、宇津井健さんの「お別れの会」が1日、東京都内で行われ、訪れた約1000人の参列者が、“理想の父親”を演じ続けた故人に別れを告げた。
祭壇の花は白で統一され、参列者は宇津井さんが生前好きだったという白いバラを献花した。弔辞を読み上げたのは、ドラマ「相棒」で宇津井さんと共演し、公私ともに親交があった俳優、水谷豊さん。「どんなときもつらそうな姿を見せず、いつもユーモアを忘れない人だった。もし『どんな人になりたいか』と聞かれれば、宇津井健さんのような人になりたい」と遺影に語りかけ、目を潤ませた。
宇津井さんが平成18年から岡倉大吉役を演じてきたドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の共演陣では、長女役の長山藍子さんや、三女役の中田喜子さんらが参列。長山さんは「体に気をつかっていらした方なので、『まさか…』という気持ちだった。礼儀正しく、ひたむきに仕事に取り組まれていた方だった」と振り返り、突然の「父」の死に涙を流していた。