2012年1月クールのヒットドラマが「続・最後から二番目の恋」(17日スタート、木曜後10・0)として、フジテレビ系4月クールの連ドラに登場する。岡田惠和氏の秀逸な完全オリジナル脚本で、今回もコミカルな掛け合いが話題となるダブル主演の小泉今日子(48)と中井貴一(52)に話を聞いた。
冒頭から続編についての見解がユニークだった。
「最初のシリーズの打ち上げで『続編を!』と珍しくみんなが声をそろえた作品。気負いすぎるとつまらないことが多いので気をつけなきゃ」(小泉)
「小泉さんも僕も続編に興味がない。終わったものを引きずらないタイプ。でも、このドラマはどんどん回を追うごとに認知度が増していった。そう、鳴り物入りではなく、たたき上げの作品」(中井)
鎌倉を舞台に、吉野千明(小泉)と長倉和平は足して100歳になったにも関わらず、会えば口論が絶えない。長倉家の面々(坂口憲二、内田有紀、飯島直子)も相変わらずの日々で、大人たちに贈る物語は健在だ。
「前回の放送途中から小、中学生のファンレターが増えた。けんかのシーンが“ドリフ”的な笑いみたい!? 意識しているのは、役柄を演じるのではなく、本当にこういう人がいるんだ、と。そうしたら“元ヤン”みたいになって・・・私のせい!?(笑)」(小泉)
「小泉さんは加齢することを恐れない。僕も早く大人になりたかった。そこらあたりがドラマのベースになっているのではないか」(中井)
2人の共通点は、日々を懸命に生きながらも、心のどこかに抱える「寂しさ」でつながっていく。
「大人だから言える、言えない。大人だからはしゃげる、はしゃげない。その微妙なところを成立させたい。それが中井さん、宮本理江子さん(演出)とだからできるというのはある」(小泉)
「若者に迎合するドラマが多いので、どこかで若者は見なくて結構という気持ちはわずかながらある。大人の方々に見ていただけたら」(中井)
互いを敬うすばらしい関係性が伝わる。中井が最後に話した内容が、ドラマの成功を物語っていた。
「役者のパフォーマンスだけでは限度がある。ドラマはストーリーの浮き沈み。脚本家や演技者は楽しんではいけない。やりすぎないことです」