大気汚染・鳥インフル・日中悪化 上海日本人学校も200人減 | 毎日のニュース

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 【上海=河崎真澄】中国上海市の日本人学校で、小学部から高等部までの今年度の児童と生徒の合計が約3千人と、前年度比で約200人も大幅に減少したことが14日、分かった。同校は海外に約90校ある日本人学校で最大の規模を誇る。北京の日本人学校も約100人減少し、今年度は500人を割り込んだ。

 深刻化する大気汚染問題や、約140人が死亡した鳥インフルエンザ(H7N9型)の流行、悪化が続く日中関係が“トリプルパンチ”となり、中国への赴任で家族帯同を見合わせた駐在員や、新学期に合わせて家族を先に帰国させたケースが目立っているという。

 上海日本人学校は1987年に正式開校。現在は市内中心部で小学部のみの虹橋校と、国際金融センターに近い浦東校の小中学部と高等部に分かれる。2003年度に在籍者数が1千人を突破。日本企業の中国進出に伴って急増し、ピーク時の12年度に3200人を超えたが、昨年度はほぼ横ばいとなっていた。

 リーマン・ショック後に駐在員数が減った09年度に前年度比で約190人減ったことがあるが、今年度の減少数は過去最大。中国本土には遼寧省大連市や広東省広州市など合計9都市に日本人学校がある。