日銀が11日発表した2月のマネーストック(通貨供給量、月中平均残高)速報によると、現金やゆうちょ銀行を含む国内銀行への預金など世の中に出回る通貨の合計を示す「M3」は、前年同月比3・2%増の1172兆9千億円だった。銀行からの貸し出しが鈍化した影響で伸び率は2カ月ぶりに縮小したが、高水準を維持している。
M3に含まれる普通・当座預金の残高を示す預金通貨は、5・7%増の492兆2千億円。企業や個人が貯蓄を増やし、手元資金を厚めに確保する傾向が続いている。
M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は4・0%増の1529兆8千億円だった。
マネーストックは、金融機関から融資などを通じて企業や個人に流れたお金の量。