日銀が10日発表した2月の貸出・預金動向(速報)によると、国内銀行の貸し出し平均残高は前年同月比2・4%増の412兆232億円と29カ月連続で前年実績を上回った。企業の合併・買収(M&A)向けや電力会社向けの融資が増加し、不動産や自動車関連などで中堅・中小企業向けにも貸し出しが広がる状況が続いている。
銀行に信用金庫を加えた貸出残高は2・2%増の474兆3734億円。業態別では大手銀行など「都銀等」が1・6%増の201兆1653億円とプラス幅が縮んだ。円安が一服して外貨建て貸し出しの伸びが円換算で小幅になったため。地銀と第二銀行の合計は3・2%増の210兆8579億円だった。
都銀と地銀、第二地銀を合わせた実質預金と企業などが決済で利用する譲渡性預金の合計は3・5%増の595兆3592億円。