東日本大震災から3年になるのを前に9日、米ニューヨークの在留邦人ら市民約300人が同市中心部の教会で追悼式典を開き、犠牲者に黙とうをささげた。
ニューヨーク福島県人会の藤田小夜子会長はスピーチで「(東京電力福島第1)原発事故をめぐっては(津波などについて)『想定外』という言葉が用いられるが、自然災害を人間が想定することがおごりにほかならず、自然への畏怖の念を失ったことがあの事故に結び付いたのではないか」と述べた。
福島県相馬市のみなと保育園の子供たちによる歌や、岩手県、宮城県など被災地の人々の復興への努力と生活を紹介するビデオメッセージも上映された。
主催者代表の日本人女性シンガー・ソングライターAK(エーケー)さん(広島県福山市出身)は取材に「日本から離れている私たちにできることは、たくさんの皆さんと集まって犠牲者のため祈ること、被災地の方々に『忘れていない』と伝えることだと思う」と話した。(共同)