■名古屋・仙台・大阪 「三都」の絆、ソチに結集
【ソチ=田中充】フィギュアスケートの“黄金世代”が集結したソチ五輪の男女日本代表。選手たちは、浅田真央(中京大)らの名古屋、羽生結弦(ANA)の仙台、高橋大輔(関大大学院)や町田樹(関大)の大阪と「フィギュア三都」が出身や練習拠点だ。浅田や高橋らが世界へ羽ばたき、背中を追いかけた羽生ら若手の成長が層の厚さにつながった。
浅田の出身は、名古屋屈指の名門「グランプリ東海クラブ」。1992年アルベールビル五輪銀メダルの伊藤みどりさんらを輩出し、ソチ五輪では村上佳菜子(中京大)に帯同する山田満知子コーチが指導する。子供たちは学校から帰宅すると、リンクへ直行。保護者らがお金を出し合って貸し切ることもある。浅田は、伊藤さんが女子で五輪史上初めて成功させたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を目標に練習した選手の一人だ。名古屋では整氷が追いつかない状況でも練習を続けるといい、ここから巣立った2008年世界選手権4位の中野友加里さんは「どんな状況でも耐え、対応できる力がついた」と振り返る。