減塩食品、高血圧予防へ拡大 「20%以上減+味」の加工品紹介 | 毎日のニュース

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 「高血圧予防のために」と減塩食を試してみたが、続かなかった人も多いだろう。そんな中、日本高血圧学会が中心となり、おいしい減塩食品の種類を増やす取り組みが進んでいる。既にそうしたメニューを提供するレストランも出てきており、専門家は「減塩食品を取り入れて重篤な疾患につながる高血圧を予防してほしい」と呼び掛けている。(大家俊夫)

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52品目をセレクト

 減塩食品を取り入れる意味について、高血圧学会減塩委員会に所属する東大大学院医学系研究科の安東克之特任准教授は「食塩そのものは1日の食生活で摂取する全塩分の20%弱しかない。他は加工食品から取っている。このため、減塩食品を増やさないと減塩はなかなか実現しない」と現状を説明する。20%弱の根拠は財務省の統計「塩需給実績」で示され、一方、加工食品にはしょうゆやみそなどの調味料も含まれている。

 減塩委員会は取り上げる減塩食品の規定として、自社既存品比で20%以上塩分を減らした商品などとしている。この取り組みには既に各メーカーから52品目が寄せられ、学会のホームページ(HP)で先行紹介されている。これらは、塩、和洋中だし、梅干し、めんたいこ、うどん、ラーメン、ハムなど多岐にわたる。大切なのは、減塩食品でもおいしい味を追求した減塩食品を掲載している点だ。

 安東氏はこの52品目について、「減塩食というと薄味の病院食というイメージがあるが、食品メーカーの努力によって味の良いものが出来上がった」と評価する。