【ソチ=宝田将志】今季ワールドカップ個人総合首位の実力を見せ付けた。ストッホは1回目に最長不倒の105.5メートルを飛び、2回目も103.5メートルと大ジャンプを揃えた。特に2回目は飛型点で5人中2人の審判員が20点の満点を出す精度の高さだった。
12.7点の大差で初優勝を手にし、チームメートに肩車された。「まだ信じられない。明日のメダル授与が待ち遠しくて眠れそうにない」。この日の朝、頭痛や腹痛、高熱に苦しんでいたというのだから、偽らざる本音だろう。
母国ポーランドの英雄アダム・マリシュの後継者といわれる26歳。ラージヒルとの2冠に向けて意気込みを問われると、「それについては考えていない。今日のように自分のベストを尽くす」と語った。