「我が街」売り込め、企業とコラボで自治体発信 首都圏30代女性に照準 | 毎日のニュース

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 企業とコラボレーションしての商品開発やフリーペーパー発行など、首都圏に向けて積極的に情報発信する自治体が増えてきた。ゆるキャラや物産館といった従来の手法だけでは伝わりづらい都市の魅力を深く知ってもらうのが目的だ。(油原聡子)

 

「LOVE!佐賀」

 佐賀県が県の存在感を高めるために平成25年度から始めたのが、企業やブランドとコラボレーションして情報発信するプロジェクト「FACTORY SAGA」だ。昨年11月には東京・南青山にプロデュースオフィスを開設。オフィス中央を貫く長いテーブルは、県職員やコラボ先の企業が一緒にアイデアを考えるための象徴だという。

 自治体と企業のコラボは異例だが、プロジェクトリーダーの金子暖さん(39)は「佐賀には有田焼やのりなど商品はあるが、佐賀と結びついていなかった。佐賀県を知らない人に積極的に情報を届けたかった」と説明する。

 ターゲットは、情報発信力の高い首都圏在住の30代を中心とする女性だ。これまでに、女性ファッション誌でトップシェアの宝島社(東京都千代田区)とコラボ。同社女性誌の協力で、日本酒「天吹」のラベルや有田焼のマグカップなどを開発した。2月14日には、有田焼が付録のブランドムック『LOVE!佐賀』を発売する。

 金子さんは「コラボすることで、コラボ企業の周りにいる消費者に確実に情報を届けることができる。24時間のライフスタイルの中で佐賀県に触れてもらえれば」と話す。