【農薬混入】安全管理の「死角」どこに 誰が、どうやって混入?  | 毎日のニュース

毎日のニュース

今日の出来事をニュース配信中!

 食品大手マルハニチロホールディングスの子会社「アクリフーズ」群馬工場(群馬県大泉町)で製造した冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題は、包装直前に人為的に混入された疑いが強いが、工場内に持ち込んだ手段や、混入方法は不明だ。厳しい安全管理態勢の「死角」はどこにあったのか。アクリ社は10日、群馬県警に被害届を提出。県警は工場内部の薬物鑑定や従業員からの聴取を中心に捜査を本格化させている。

 ラインは厳格

 「常にグループで行動しており、人の目を盗んで農薬を入れるなんて無理」

 商品の製造ラインで勤務する女性従業員は話す。

 アクリ社によると、工場には1階にグラタンとピザ、2階にホットケーキとコロッケ、フライと計5つの製造ラインがある。これまでにピザ、コロッケ、フライの3ラインで製造された計25商品で異臭を確認。うち9商品からマラチオンが検出されている。

 異臭商品はピザ(15商品)、フライ(9商品)の2ラインに集中。コロッケのラインでは1個のみだったが、基準値の150万倍という高濃度(1万5千ppm)を検出している。