大河ドラマ「軍師官兵衛」 戦国時代劇の王道を 企業戦士に通じる物語 | 毎日のニュース

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 戦国時代の武将、黒田官兵衛の生涯を描いたNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(日曜午後8時)がスタートした。映像表現で「古さ」を強調したり、知名度の低い人物を主人公にするなど近年の大河ドラマは挑戦的な作品が多いが、今作のチーフ・プロデューサー、中村高志氏は「オーソドックスで、戦国時代の王道の大河を目指したい」と狙いを語った。(本間英士)

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 初回は豊臣秀吉による小田原城攻めの際、官兵衛が小田原城に降伏をすすめる使者として赴く場面からスタート。話は官兵衛の幼少期にさかのぼり、万吉(幼名)が元服する場面までが描かれた。

 共感できる人

 ブレや古さを前面に出した映像作りが目立った「龍馬伝」や「平清盛」とは違い、チーフ演出の田中健二氏は「きれいな背景を撮影することに力を入れた。説明不要で単純に楽しめるドラマになると思う」。近年の大河は「八重の桜」の新島八重、来年放送の「花燃ゆ」の杉文(ふみ)(吉田松陰の妹)など歴史の“陰”の人物も主人公に据えているが、今回、知名度の高い官兵衛を選んだ理由について中村氏は「現代人にとって、官兵衛という人物に共感できるのが大きい」と説明する。

 町工場の社長

 官兵衛を「町工場の社長のような人」と表現する中村氏は、「自動車メーカーで例えると、東の織田、西の毛利という『大企業』がある。その2社に部品を供給する(小寺氏という)メーカーがあって、官兵衛の黒田家は『孫請け』。秀吉は本社から派遣された社員と考えると分かりやすい」。