フィリピン気象当局の11日の発表によると、同国中部を襲った台風30号とほぼ同じ進路で新たな熱帯低気圧が接近しており、12日にも同国に達する恐れが出てきた。台風30号で甚大な被害を受けたレイテ島などでは支援が行き届かない中、二次災害に見舞われ被害が拡大する可能性がある。
レイテ島では、停電や通信施設の被災により熱帯低気圧の接近情報を知らない住民も多いとみられる。
在フィリピン日本大使館は11日、地盤が緩み土砂崩れなどが発生する危険性があるとして、在留邦人に注意を呼び掛けた。
レイテ島では島を脱出する被災者も出てきた。12日までに近隣のセブ島行きの民間機が復旧し一部在留邦人も避難。レイテ島の中心都市タクロバンにある空港では11日、島を後にする住民が長蛇の列をつくった。島の南部に陸路で移動後、船で脱出した人もいた。(共同)